病院臨床に従事する臨床家「ダノン」が仕事、趣味、心理学全般を味わってみます。 それなりにのんべんだらりと書きますが、なんていうか、こころなしかクリニカル。

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 久々に書くなぁ。


 ところで今日は大学院教育に関連する話題を1つ。


 大学院では指導教官によって臨床のオリエンテーションが異なると思います。その中でも最近は認知(行動)療法への関心が高いようです。




 関心が高まっていることそれ自体に何も言うことはないのですが、ちょっとした危惧を覚えるのは私だけでしょうか。


 というのも、力動的な心理療法を十分に学ばずに認知行動療法を学ぶことで生じる危険性や理解の乏しさをかんじる場面があります。


 もしかしたら適切に認知行動療法を指導できる方は違うのかもしれませんが、「エビデンス」の重要性を強調し、認知行動療法が「APAのタスクフォース」で十分に効果が認められるとされる症状に対してあまりにも安直に導入しようとしてるのを目にしたことがあります。


 個別性を考慮することが心理療法においては当たり前であるのにも関わらず、それを無視して技法を導入することにつながっていたりもします。緊張が強い→リラクセーションみたいなことになりやすいと思います。また、キャンセルの意味をあまり重要視しなかったりといったことも目にすることがあります。


 しかし、ベックや他の認知行動療法家の多くが分析的なセラピーをしていて、そこから認知行動療法の範疇に入る技法を生み出したということを考えても、彼らは恐らく多分に分析的な見方を細部で取り入れていたように思うのです。


 こうしたことから、分析的/力動的な見方をある程度身につけることが認知行動療法を学ぶ上で、また用いる上で重要なのではないかと考えます。


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2006/06/12 19:06|心理臨床TB:1CM:3

コメント

やや同感
首都圏の国立大で学生相談に従事してます。

博士課程の院生が相談室でケースを持つことがあるんですが、そこの研究室が室をあげて「認知行動療法」を看板に掲げてることもあって、とにかくどれもこれも認知行動療法。心が晴れるノート。フィーリングgoodハンドブック。(CBTをやっている人ならみんな読んだことがあるはずの本です)

いくつかのオプションのひとつとしてCBTを選ぶというのはアリだと思うし、エビデンスを重視することやケースフォーミューレーションをすることの大切さには首肯できるのですが、どのクライエントさんにもそれらのワークブックのコピーを渡して宿題させて…というスタイルにはなんとなく違和感ありますね。

あと…キャンセルとか遅刻の意味、悩まないですねえ。思わずうんうんと大きくうなずいてしまいました。
いち臨床心理士 #-|2006/06/18(日) 21:12 [ 編集 ]


はじめまして,izugaeruと申します。
認知行動療法好きなのでしゃしゃり出てみました。
詳しくはTB先参照。

上のコメントのいち臨床心理士さんがおっしゃっていることにはとても同意できます。どなたにも心が晴れるノート。フィーリングgoodハンドブック。そしてホームワークとかって何かうさんくさい。
izugaeru #-|2006/06/30(金) 20:40 [ 編集 ]


 どーもはじめまして。
 トラックバックをしていただいてありがとうございます。
 よろしくどうぞ。
ダノン #vqgsHqYA|2006/07/01(土) 10:21 [ 編集 ]

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認知行動療法から入ってもいいとおもう
ダノンさんのブログ,こころなしかクリニカルの6月12日のエントリ"認知行動療法から入る",6月23日のエントリもういっちょ認知行動療法,に対して,いくつか思うことがあり,コメント欄では長くなりそうなので,こちらでエントリにしてみた。
臨床心理学徒生態誌 2006/06/30(金) 03:16

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